2024.07.24 子ども教育学科
健大パートナーシップ?プログラム(健大PP)の実施
子ども教育学科では、6月5日(水)、19日(水)の2日間に、高崎健康福祉大学高崎高等学校の高校生を対象に、健大パートナーシップ?プログラム(健大PP)を開催しました。健大PPでは、子ども教育学科の教員が研究者としてアカデミックな専門性を高校生に紹介することで、高等教育機関への導入教育を行うことを目的として実施しています。
第1日目には、今井麻美先生より講義「子どもはなぜ幼稚園や保育園へ行くのだろうか?~親の意見や諸外国との比較を通して考えてみよう~」が開講されました。健大高崎高校より7名の生徒が参加しました。
講義では、ビデオを通して保育現場での子どもの様子を見とりながら、行動の意味を読み取ることの大切さを学ぶことができました。講義の内容は、具体的な保育場面をもとに対話を通しながら進められていきました。参加した生徒は、子どもたちの単なる観察者ではいけないこと、子どもの行動の意味に気づくことの大切さを学ぶことができました。また、子どもの気持ちを推察することと、想像することの難しさを知ることができました。まとめでは、講師は「なぜその子はそう行動するのだろう、と子どもの1つひとつの姿に興味を持ちながら、子どもと一緒に遊んでみることが大切である」と述べられていました。子どものことを知ろうとする、学ぼうとする姿勢を持ってほしいという気持ちが伝えられていました。
参加した生徒からは、「小さい子が何を楽しんでいるのかという、考えたことない視点で学ぶことができた」、「子どもの気持ちを理解したいのなら、自分がまず興味を持つこと、遊ぶこと、同じ立場に立ってみることで見えてくるものがあると分かった」などの感想をいただきました。
第2日目には、岡本拡子先生より演習「子どもの感性を育む歌あそび?音楽あそび」を行いました。健大高崎高校より6名の生徒が参加しました。
講義冒頭では、“感性”という言葉の意味を手遊びの体験を通して考える内容から始まりました。参加した生徒たちは、感じたことに対して、その意味を直観的に感じ取ることが大切であることを確認しました。手遊びは、この世界のあり方を想像することができること、子どもは手遊びを通してそこに“そのもの”があるように思えることを学びました。想像することを通して、子どもは心を動かし、感性を豊かにしていくという発達のプロセスを実際の手遊び体験から理解することができました。また、ペアでの遊び歌では、音楽表現は“合わせる”楽しさがあること、“間違う”ことは問題ではないことを知ることができました。例えリズムが合わなくても、間違ってしまっても、活動を通して子どもは笑顔になること、間違いながらも楽しみながら行うことで、より良い形で感性の発達を促すことができると感じました。
参加した生徒からは「実際に体験してみたり、「感性」について五感を使ったりしたことがとても楽しかった」「手や歌を使って初めて会った子とも仲を深めることができた」などの感想をいただきました。
今回の講義を通して、参加した高校生たちにとって保育者を目指すための学びの第一歩となったことと思います。大学進学や進路選択の上で、健大PPでの大学教員からの講義は専門的な学習をイメージできる貴重な機会となったと思います。今後、高校生を対象とした導入教育として、高校生たちの進学後の学習をスムーズに展開できるものとなるよう、より一層の充実を図っていきたいと考えています。